ホメオパシーとレメディ
企画書、企画書と書きすぎたので、ちょっとブレイクです。
私はイギリスでアロマセラピーのプロの資格をとりました。アロマセラピーのビデオも出しておいてこういうのも何ですが、アロマは信じていないと効果はありません。アロマテラピーはとっても「御利益」が少ないので好きな人にしかお勧めしません。悪くはないですよ。決して・・・
で、話は変わりますが
アロマをやっているとよく耳にするのが、「ホメオパシー」と「レメディ」と言う言葉です。「ホメオパシー」とは、病気の原因となる毒を薄めたものを飲ませると、病気が治るとか、その水を飲むと引きこもりも治るとかそんなものです。
毒をもって毒を制す
『毒に当たった病人の治療で、別の毒を用いて解毒することから、悪を滅ぼすために別の悪を利用するということ。宋代の禅書『嘉泰普灯録』に「機を以て機を奪い、毒を以て毒を制す」とあるのに基づく。』ちょっと意味が違いました。
中国人は解毒に別の毒を使いますが、ドイツ人は同じ毒の薄めたのを使うところがさすがです。話はそれましたが、ホメオパシーで使われる、薄めた毒をしみこませた金平糖がレメディです。ヒットラーもこのホメオパシーを絶賛して何度も人体で実験をしましたが、当時の医学レベルではまったく成果が出なかったそうです。
この金平糖に染みこませる水は希釈されすぎていて、もとの毒はなくなっていますが、毒の「オーラ」や「波動」、「パターン」、「水の記憶」が染みこんでいて自然治癒を促すのです。
凄くないですか?御利益満載ですよ!イギリスでは国で認めています。
アロマテラピーの弱い(御利益が少ない)ところは、効果があるのが「匂い」だと断定できないところです。本場のアロマテラピーはエッセンシャルオイルをマッサージオイルで希釈して体に塗り、マッサージしないといけません。つまり、本物のアロマは、エステマッサージにアロマオイルがついたものだと思ってください。
多くの人はアロマテラピーは匂いが効くと思っています。
でも、実際は鼻から入る成分は微量過ぎて、ほとんどの場合、効果に至りません。オイルに溶かした植物のエッセンスが皮膚から血液に入り、効能を引き出すのです。
期待はずれでしょ?
それに比べ、ホメオパシーは、毒そのものが効くだけでなく、その波動とかオーラも効くんです。そしてレメディが効かないのは波動が合わないからなんですよ。レメディを服用して具合が悪くなっても、それは一時的に起こる「好転反応」なのです。
好きか嫌いかは別として、コンセプトそのものが凄くないですか?これこそまさに、このエッセイで言うところの御利益です。でも、ちょっとわかりにくいですよね。いいですか?
世には「プラセボ(偽薬)」というものがあります。
『プラセボとは本物の薬のように見える外見をしているが、薬として効く成分は入っていない、偽物の薬の事である。成分としては、ブドウ糖が使われる事が多い。』
人の体は病気でも、偉い人から「これ薬だよ」って薬のようなものをもらって飲むと、本当に病気が治ってしまいます。これをプラセボ効果と呼びます。
じゃー「レメディ」と「プラセボ」はどう違うんだ? と思ってますよね?
全然違います。
これは以前エッセイに書いた説明した「勘違い力」と「はったり」ぐらい違います。
プラセボははじめから偽物だという前提です。それに比べてレメディには波動やオーラ、水の記憶がついていて、あげる人はこれっぽっちも、偽物だと思っていません。体が治る仕組みは一緒かもしれませんが、レメディには波動やオーラ、水の記憶と言ったプレミアがついているのです。まぁ、古い考え方なのでホメオパシー自体はレガシーですが、コンセプト的には、プレミアムです。
◆◆◆追記◆◆◆
2010年、英国議会下院の委員会は、ホメオパシーを公的保護から外すよう政府に勧告した。英国政府は、ホメオパシー療法への公的補助を続けると発表した。下院の委員会は、「ホメオパシーには偽薬以上の効果はないの で、英国の公的医療の対象から外すべきだ」という勧告に対し、英国政府は「ホメオパシーに医療上の効果がない」ことに関しては全く反論せず、「委員会の 結論の多くについては同意する」としている。勧告に従わなかったのは「患者の選択の自由は、妨げられないから」などと説明した。(朝日新聞より)
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